会員様から

大人の遠足 山梨県甲州市
恵林寺(乾徳寺)と甘草屋敷の干し柿
会員様から
武田信玄公菩提寺で臨済宗の古刹の恵林寺を訪ねた。滅却心頭火自涼と快川国師の言葉があった。あまりにも有名なフレーズ。受験勉強ではこの言葉を脳にインプットしてクーラーも無い暑い夏休みを過ごした記憶が蘇った。言葉を考えた生き様はすごいことだが、それに感化された人の何と多いこと。情報が氾濫するスマートフォンなど無い時代だから、素直に心に入ってきたのだとも思えた。
帰りがけに参道の左側のお土産屋さんに寄ってみた。ダンボールの箱の中に釣鐘型の柿が転がっていた。大きいけど既にグジュグジュとして皮が破れかかった柔らかいものや硬いしっかりしたものか混在していた。1個200円~100円の値段がついていた。「おいしいですよ。百目柿」の声に柔らくて少し崩れた柿を買ってみた。お店のおばさんがビニール袋に入れてくれた。覗くと袋の底はサイズあわせて切ったダンホールが敷かれていて柿がつぶれないように収まっていた。
その後甘草屋敷(かんぞうやしき)という瓦葺屋根のお屋敷を訪ねた。江戸時代から甘草を栽培し、その根がクスリになった。
軒下には百目柿が大量にきれいに皮をむかれ吊るされていた。吊るされたばかりの茅葺と柿の風情は素敵だった。丁度テレビ局の生放送があるみたいで、地元信州放送の女性アナウンサーが打ち合わせをしていた。地元の人に干し柿の作り方を聞いていた。打ち合わせなのになんとなく緊張しているのが伝わってきた。
 子供の頃食べていた干し柿はこの大きな柿を信州の空っ風で乾燥させて作った物だったかもしれないと思った。信州の人は日本で一番寿命が長い。柿の生り年は医者が青くなるなどの言葉もある。柿を食べていれば元気でいれそう。
静岡のスーパでは見かけない、ぐじゅんぐじゅした柿。家に帰って美味しいのか不安だったが皮をめくってスプーンですくって食べてみた。美味しいではないか!! 百目柿の名前の由来は百もんめ(375g)の重さがあってつけられらしい。実際には大きいものは500gもあるらしい。
そんな体験の後、地元のおばあちゃんに3個の百目柿を偶然もらった。形がくずれていなかった。「どこで手に入れたの?」と聞くと自分の家の裏の山だという。えー!! 静岡県でもあるんだとびっくりした。



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2019年01月22日 Posted by県美友の会 at 10:25 │トピックス