会員様からの寄稿

大内宿
会員様からの寄稿
江戸時代には会津城下と下野の国(日光今市)を結んだ32里の会津西街道の中で、会津から2番目の宿駅だった。大内宿こぶしラインを通過したどり着いた大内宿。茅葺き屋根が連なり美しかった。懐かしい雰囲気を感じた光景だった。1981年に重要伝統的建造物群保存地区になっていた。
静岡からの観光の私も、来て良かったと素直に感激した。500㍍の長さの真っ直ぐな町並みが好い。考えようによってはまるで映画のセットのようだ。途中茅葺の屋根を手入れしているところがあった。静岡でも茅葺の葺き替えは見ていて、島田の智満寺でも大掛かりな修復があり、当時葺き替え中に訪ねた時は、きれいな茅を手に入れる難しさや職人の少なさとかでとてもお金がかかると屋根葺き職人に聞いたことを思い出した。2011年頃だった。
のんびり歩いてどん詰まりの家は食事処になっていた。屋根を見上げると正面の左側のみきれいな茅で拭かれていた。お店の人は「全部をいっぺんに葺き替えるとお金がかかるし、できないので、申請して補助金がおりるとわかってから部分的に葺き変えているんですよ」と話していた。「葺き替えは結いがあるので・・」と聞いたときは・・そうなんだ・・と感心したり、大変だなーとも思った。ここでは部分的にやる方法が上手にまわっているみたいだった。テレビでよく見る岐阜県の白川郷では全面葺き替えで大掛かりが派手でカッコいい結い組織をしている。地域地域での葺き替えの違いをリアルに知った。
お店では高遠そばを商っていた。箸の代わりに葱1本を用いて食べるとのこと。名物になっていた。会津藩主の保科正之が育った長野県高遠から持ち帰った辛み大根の入ったそば。話の種だからと思い初めて食べる体験をした。ところでこんな風習は何故あるのか。会津のそばは昔に祝いの席や徳川将軍への献上品だったため「切る」というのは縁起が悪いので、葱を切らずにそのまま食べたらしい。おじさんの話では「このそばの食べ方はおめでたいから。結婚式にもこの葱で食べている・・何故かと言うと・・お椀は女の人のあそこを意味し、葱は男の人のものを表わしていて、子宝に恵まれるようにだから・・」とさらっと語った。ちょっとセクハラっぽい話しで、本当かなーと思いつつ食べてみた。葱で食べるのは大変だった。


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2019年01月25日 Posted by県美友の会 at 09:16 │トピックス