会員様からの寄稿
これからの動物園とは・・
動物園巡礼・木下直之著(静岡県立美術館館長)を読んで

「動物巡礼」という本を読んだ。動物園をめざして東奔西走、地図を持たない巡礼の旅。通天閣とサバンナとサイ、別府地獄のカバとワニ、大須観音商店街のラクダ行列・・・行く先々の風景から、人と動物との関係がみえてくる。と本の帯に書かれていた。表紙の写真はリタとロイドのセメント像(戦前の大阪市天王寺動物園で人気者だったチンパンジー)。著者は「いつ会いに行っても、リタ&ロイドには哀愁が漂っている。どうしてこんな姿で彫像と化してしまったのかふたりは納得がいかない。釈然としないという表情だ。」と書いている。お城の中になぜ動物園があるのだろうか?と動物園の歴史を紐解き「動物園と人の物語をつむぐ」内容になっていた。1歳の時に浜松の動物園を訪れた時から巡礼がはじまり動物の本来の生態を生かす動物園へと至る。旅を重ね、動物園が博物館とつながる可能性に光を見ている感がある。
転勤族の私が小学校1年に住んでいた近くに動物園があった。朝はやく祖母に連れられて誰もいない動物園を散歩した。動物を眺めることだけで楽しかった。自分に子供が生まれてからは静岡市立動物園に通った。大人になっても動物に逢うことが楽しかった。動物との関係はそんな立ち位置だった。
動物との思い出の体験・・。
日本平動物園のニシキヘビ。ラジオの生放送の仕事。ニシキヘビを触ってしゃべる体験だった。ところが飼育員が「大丈夫だから」と体に巻き付けはじめた。イメージではぬるっとしていて死ぬほど気持ち悪いと思っていたが、ニシキヘビの皮膚はさらっとしていて、ヒヤッと冷たい感触で全然気持ち悪くなかった。貴重な体験をさせていただいた。
また扉の開いた檻があり、動物のいない檻の入口には「人間」と表示してあった。「そうか自分で檻に入るのか」ブラックジョークみたいだと感じていた。考えてみれば動物園側は人間も動物なのだと意識させたかったのだろうとも感じた。
「動物園巡礼」を読みながら、動物園の存在をこんなにも真剣に考える人がいたことにびっくりした。
最近『伊豆アニマルキングダム』動物園のマーコールとシマウマが話題だ。ヤギの仲間のマーコール「きなこ」がグリム童話ブレーメンの音楽隊みたいにシマウマの背中に乗っている姿がかわいいからだ。
そこは動植物自然公園の動物園だった。
動物園巡礼・木下直之著(静岡県立美術館館長)を読んで
「動物巡礼」という本を読んだ。動物園をめざして東奔西走、地図を持たない巡礼の旅。通天閣とサバンナとサイ、別府地獄のカバとワニ、大須観音商店街のラクダ行列・・・行く先々の風景から、人と動物との関係がみえてくる。と本の帯に書かれていた。表紙の写真はリタとロイドのセメント像(戦前の大阪市天王寺動物園で人気者だったチンパンジー)。著者は「いつ会いに行っても、リタ&ロイドには哀愁が漂っている。どうしてこんな姿で彫像と化してしまったのかふたりは納得がいかない。釈然としないという表情だ。」と書いている。お城の中になぜ動物園があるのだろうか?と動物園の歴史を紐解き「動物園と人の物語をつむぐ」内容になっていた。1歳の時に浜松の動物園を訪れた時から巡礼がはじまり動物の本来の生態を生かす動物園へと至る。旅を重ね、動物園が博物館とつながる可能性に光を見ている感がある。
転勤族の私が小学校1年に住んでいた近くに動物園があった。朝はやく祖母に連れられて誰もいない動物園を散歩した。動物を眺めることだけで楽しかった。自分に子供が生まれてからは静岡市立動物園に通った。大人になっても動物に逢うことが楽しかった。動物との関係はそんな立ち位置だった。
動物との思い出の体験・・。
日本平動物園のニシキヘビ。ラジオの生放送の仕事。ニシキヘビを触ってしゃべる体験だった。ところが飼育員が「大丈夫だから」と体に巻き付けはじめた。イメージではぬるっとしていて死ぬほど気持ち悪いと思っていたが、ニシキヘビの皮膚はさらっとしていて、ヒヤッと冷たい感触で全然気持ち悪くなかった。貴重な体験をさせていただいた。
また扉の開いた檻があり、動物のいない檻の入口には「人間」と表示してあった。「そうか自分で檻に入るのか」ブラックジョークみたいだと感じていた。考えてみれば動物園側は人間も動物なのだと意識させたかったのだろうとも感じた。
「動物園巡礼」を読みながら、動物園の存在をこんなにも真剣に考える人がいたことにびっくりした。
最近『伊豆アニマルキングダム』動物園のマーコールとシマウマが話題だ。ヤギの仲間のマーコール「きなこ」がグリム童話ブレーメンの音楽隊みたいにシマウマの背中に乗っている姿がかわいいからだ。
そこは動植物自然公園の動物園だった。